さあ、僕は自宅に辿り着けるのでしょうか?

いま現在、まだ空港にも向かってないから。僕にも分かりません。
この記事。23日0時に予約投稿するから、その時にはだいたい分かってるね。僕はどこにいるんでしょうか!ドキドキ。

それはそれとしてね、コレ。記事自体は一昨日に書いたんです。まだヒコーキ乗り遅れる前に書いたやつだったから、文章に余裕が滲み出てるよね!


今回は、いよいよわたくしの手元にある最後の1個を、お披露目しちゃおうかな〜って。ヒューヒュー!

や、そんなに期待しないで!ハードル上げちゃ駄目だってば!とね、恥ずかしがってもみるわけです。

なに誘い受けしてんの〜?って思った方。違うよ!
先にタイトルを見ちゃったせっかちな人にとっては、そりゃそうだ、っつー話でしょう。
まあ勿体ぶってもしかたない。巻いて行こう!

25個目 パチライ

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パネライのニセモノ、パチもののパネライだから、パチライってやつ。
いやね、なんだかおかしな言い方になっちゃいますが、本当にパチものかどうかは、分からないのです。

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これもブエノスアイレスの骨董品屋で買っちゃったんです。
もうね、すんごいボロボロのカメラとか、何故か数が揃っていないナイフ・フォークのセットとか、封は開けられていないけど色褪せたパッケージのキッチン用品とかね、そういうのがぐっちゃぐちゃに、雑多に置いてあった店。

アンティーク・ショップなんて洒落た呼び方をしたら、引退したプロレスラーのような体格をした店主に怒られそう。生活感溢れる感じ。廃品回収の街角みたいな店。んで、そこの棚に転がっていたのがコレ。

クロノグラフは壊れて動かない。ボタンを押してもスカッ!スカッと!時計機能の方は動いてる。ケースも風防もすり傷だらけ。竜頭ガードは取れちゃってるし、風防は欠けてる。

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それまで、パネライはなんか丸っこい数字の書かれたデカい時計、というくらいの認識しか持ってませんでした。
クッションケースは事情があって、前から欲しいなあ欲しいなあと思っていたんだけど、パネライはサイズが合わないからちょっと縁がないかなあ、と。

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そんな時にコレ、見掛けた訳です。まあボロボロだし、そもそも壊れてる。6の数字が豚のしっぽみたいに丸々していて、僕の記憶のパネライとはちょっと違う気がする。何より、値段がね、たしか30ドルだったかな。
店主のじいさんに本物?と聞いても、ホホホ中の機械はちゃんと動いてるぞよ、と。ぼけてたのかな?とぼけてたのかな?

まあ試しにしばらく使ってみて、サイズ感とか気に入ったらお金を貯めて本物を買おう、と。コッチは万が一僕に時計いじりの才能が芽生えたら裏蓋開ける用にしてもいいな、と。そう思って、購入。

安かったから、ヨメサンには報告済みなのです。でもね、そん時に、また買ったの!と言われちゃったので、他のものを買ったこと、言い出せなくなっちゃったのです。チーン。

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パネライの秒針ってセンターセコンドだったっけ?そもそもパネライ、秒針付いてなかった気がする〜。それともコレ、クロノグラフ針が動いてんのかな?
その辺からして、わからないのです。世間知らず!

僕がどのくらい世間知らずなのかと言うとね、例えば、あのSomewhere over the rainbowって歌。なんかオズの魔法使いの歌なんだって?
ふーんふーんふんふふふんふんふーんって奴。分かるかな?ふーんふーんふーんって続く奴。伝わってるかな?心配!

僕ね、あの歌、ハワイの歌手が作詞作曲したもんだとばっかり思ってたんです。Israelなんとかっていう、すんごいヤヤコシイ名字をした、もう10年くらい前に亡くなっちゃった歌手の人。

やっぱハワイちげーわ〜って。一瞬の流行とかで片付けられない、国籍も老若男女も問わず世界中すべての人に受け入れられる深い歌、作るわ〜って。ずーっと思ってた。

そんでね、こないだ後輩が僕のiphoneから流れるその歌のイントロ部分を聴いて、あーこれ何て歌でしたっけ?って質問してくるもんだから、あーハワイの歌。なんか結構いろんな感じにアレンジされてるよね〜!って、答えたんです。そしたら本体部分が始まって、後輩が、ああover the rainbowじゃないっすかって。そんで僕は、え?って。

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風防の欠け具合とかね、まさに歴戦。帰還兵の貫禄、醸し出しちゃってるのです。
もうね、コレはコレでありかなって。まあ古くてちゃんと動いてるんだったら、本物もニセモノも関係ないんじゃない〜って。そんなふうに思えてきちゃいました。まあコレはちゃんと動いてないんだけどね!クロノグラフばっちりブッ壊れちゃってるから。

一応僕の名誉のために弁解しておくと、僕が持ってる時計の中で、パチものはコレだけなのです。
持ち主の本人さえ納得しているのであれば、パチものでも本物でも、どっちでも良いとは思ってるんですけど、今のところ僕は遠慮しとこうかな〜と。
僕が支払ったお金で、時計メーカーさん達がもっと格好良い奴をちょっとでも安い値段で開発してくれるように!と、願っているのです。

しかしね、時計の定価が上がるスピード感に、僕の昇進と昇給の速度がまったく追い付いていない。
もうね、時計さん達の方はオメーラ着いてきてっか?って意気揚々なんですけど。すんごい遠くで、腿上げとかしてんの。余裕綽々。一方こちらはハアハアゼエゼエってね、時々オェッ!て嘔吐いたりしちゃって桃色吐息、じゃない青息吐息。もはや虫の息なんです。

パネライも、いつの間にか手が届かないところに行っちゃったね〜!ついこないだまではね、ちょっと背伸びしたら付き合ってもらえそうな感じだったんだけど、あっと言う間に高値の花に。


もうね、大学1年生の気分。
想像してみてください。
入学してすぐ位の時にね、シラバス説明会とかで隣に座っていたあの子。アップリケでも付いてんじゃないかってくらい素朴なスウェット着ちゃったりしてて、洗濯を繰り返して自然に色が落ちたジーパン。その足元には感じよく履き込まれたアディダスのスタンスミスかなんかがあってね、顔くしゃくしゃにしてニコニコしてる訳です。

それがね、夏休みを通り抜けた途端。
セシルマクビーだとか何とかアローズだとか、裾のヒラヒラした薄うすなパステルカラーのワンピースにキラキラがついたミュール履いてカツカツ通学してきちゃう。もちろんペディキュアもばっちり。通り過ぎるとふわりと良い匂いなんかしちゃう。そんで小首を傾げるように笑うんです。
んで、なんかツイストパーマかけてチョリーッスとか言ってる男たちと楽しそうに、もうヤダ〜、エッチーとかね、言い合ってる。

そんでもって僕はね、もうビビっちゃって。だんだんと挨拶すらできなくなっちゃうわけ。わー切ない!
つまりね、見てる世界が、ターゲットが変わっちゃったということなのでしょう。
コレ、今の腕時計も、同じなんじゃあ、ないかい?

あれ、今の時計産業の消費者とメーカーとのズレを、うまいこと表現してしまったかも、しれない。硬派な腕時計雑誌の大御所・クロノスさんから依頼来ちゃったりしたら、どうしようかな〜困ったなあ!そのときはね、いや僕なんかが〜って謙遜したふりしながらね、おまかせあれ!ってなもんです。


それはそれとしてね、着けてみると意外と大きい感じ、しなかったんです。
まあパチものだから、パネライの特徴である夜光もね、無くなっちゃってて視認性とかは分からないんですけど。コレはありかな〜って。

でもね、なんせ値段が値段だから。手が届かないなあ〜って。
それにね、今日のヒコーキ乗り遅れによって、いろんな追加コストが発生する可能性がありまして。パネライさんは、また遠ざかってしまったのです。チーン。