ラドー。超硬金属やセラミック製の時計が有名ですよね。特に超硬。カッコ良いですよねえ!僕もあれくらいカチカチになりたいものだと、常日頃から是非とも欲しいと思っているのです。

74個目 ラドー NCC550

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まあ、僕が持ってるのは超硬でもなんでもない、鉄の時計なんですけど。

これも南米で購入したもの。今から6〜7年前に、アルゼンチンのアンティークショップで買いました。デッドストックとか言われて、350ドルくらいした記憶があります。
当時は、アルゼンチンがデフォルトを起こしてペソが暴落する直前だったんです。同じタイミングで1000ドルの革ジャンも買いました。翌年アルゼンチンに行ったらペソが1ドル8ペソだったのが1ドル15ペソになっていて、おんなじ革ジャンが500ドルで買えました。だから、この時計もきっと100ドルかそこらで買えたはず。ペソブッ殺すぞ。

なんでもブエノスアイレスは、ヨーロッパからの移民達が持ち込んだ骨董品がまだまだ眠っている「骨董品最後の秘境」なる異名を持っているそうです。
割と中心地にサンテルモ、という地区がありまして、毎週日曜日には骨董品市が開催される。大きなアンティークモールも2軒はありました。うーむ、素晴らしい。時計の匂いがしました。

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買った翌朝、見たら23時半くらいで針が止まっている。針を回したら動き出したので、自動巻だし巻きが足りなかったのだろうと判断したら、その次の朝もまた止まっていた。
こらアカンやん、っつって、慌てて買った店に駆け込みまして。そしたら店員、巻きが足りないんや、それとシャーシャーしか言わないのです。NPCかと。その融通の利かなさといったらね、もうね、NPCかと。
(注記:NPCとは、NON PLAYER CHARACTERの略。ドラクエなどのRPGゲームの村人や店員など、何度話しかけも「なんちゃらの村へようこそ!」とか言わない人のことです)

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最終的には、見とけよ!っつって。滅茶滅茶にブンブン振り回してから針が動いているのをお互いに確認、その後23時過ぎに針を合わせてジィ〜と待ち、30分くらい経ったところでホラ見てみろ!、っつって。確かに止まってるね〜カレンダーに問題があるのかな、という言葉を引き出しました。

すぐに修理してくれと頼みましたが、明日は休みだからなんだかんだとシャーシャー言われ、最終的には僕が飛行機でブエノスアイレスを離れる日の午前中に渡す、ということに。ちゃんと間に合うのか不安で、酒量が跳ね上がりました。

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まあ、ちゃんと受け取れ、きちんと直っていたので良かったです。

四角くて分厚い、特徴的なフォルムですが、意外とスーツに合います。立体的なインデックスが超カッコ良い。頻繁に使っていました。

そう、酔っ払って家の鍵を失くした次の日も。あの時はヨメサンが滅茶滅茶怒っていました。何をどう言い訳しても、聞いてくれない。NPCかと。ウチのヨメサンがNPCになったかと思いました。

そんなNCC505。どうでしょうか。

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  • ケース径:35mm
  • ケース厚み:14mm
  • ラグ幅:22mm
  • ケース素材:ステンレス
  •  機能:3針、デイデイト、錨マークが回転
  • ムーブメント:ETA2789