ウィームス。第一次世界大戦の頃、ロンジンがアメリカ海軍のウィームス大佐と開発し、1928年に発表された時計。
なんでも、当時は時刻合わせの際の秒針停止機能が無かったため、秒単位まで正確な時間が分からなかったのだそうです。
秒単位で正確な時間なんか必要ないやん?と思った方。喝!パイロットの風上にもおけぬ輩め!飛行機はビューンと速いから、1秒のずれで行き過ぎちゃってたりするのです。だから、秒、超大事。しかし我ながら頭の悪い説明ですな。絶対理系じゃない。これじゃ絶対風立たない。波風を立てるのは得意なんだけどね!
そんな悩みを解決したのが、このウィームス。回転ベゼルには1から60の目盛りが刻まれているから、回転ベゼルの方の0を秒針に合わせればアラ不思議、正確な秒が分かってしまうのです。このシンプルな逆転の発想は、当時の業界にコペルニクス的衝撃を与え、ロンジンは見事特許も取得したのです。特許番号はUS.PAT.2008734。文字盤に誇らしげに書いてあります。まあ、秒針停止機能が登場してからは無用の長物になったはずですが。
75個目 ロンジン ウィームス復刻
何度か復刻されていますが、コレは1990年代に1000個限定で発売された、ケース径33mmでオリジナルにより忠実なもの。
- 型番:L2.606.4
- ケース径:33mm
- ケース厚み:10mm
- ラグ幅:16mm
- ムーブメント:ETA2801
- 防水:生活防水
四時位置のリューズ的なものは、回転ベゼルをロックするためのネジ。クルクルと回してロックを緩め、回転ベゼルを動かしてセットしたらクルクルと回してロック。これがカッコ良いんです。
復刻にも色々あって、ケース径が36mmで自動巻きの3000本限定や、クロノグラフなんかも。その辺の方が圧倒的に普段使いしやすいサイズ感だと思いますので、ウィームスのデザインが気に入った方はそっちを探した方が良いでしょう。
33mm、やっぱりちいさい。ラグ幅16mmも、ベルトの選択肢が非常に限られます。
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