突然ですが、僕らはある一定の制約の下で腕時計を探すことが多いと思います。制約となるのは当然ですが予算、それに加えて新品にするか中古も視野に入れるか、など。あと、どこで買うか？も。
例えば、現在、わたくしは「ANAマイレージを交換できる楽天市場」で「3万円前後」の「新品」の時計を探している。なぜならば、ANAのマイレージポイント3万ポイントの期限がもうすぐ切れちゃうからであります。
そうです、いわゆる縛りプレイです。もちろん自由に欲しい時計を探すのは楽しいのですが、縛りプレイにもまた良さがある。縛りプレイもまた楽し、なのです。
でね、ここから話が逸れて行くんですけど。
そんなこんなで、楽天市場を見ていてふと思ったんです。新興ブランド時計の相場が下がってるんじゃない？と。
ここで言う新興ブランドとは、最近のクラウドファンデングでなんだかんだ言ってる所謂マイクロブランドではなく、10年くらい前に一瞬の煌めきを放った結構高い価格帯のものを指します。
例えば、N.O.AやらI.T.Aやらを始めとした3D文字盤勢。例えば、ハンバーグじゃなかったボンバーグ。例えば、ブレラオロロジ。例えば、デトロイトに製造業を復活させるという崇高な志を掲げたシャイノラ。そして、ガガミラノ。
(僕の個人的な印象では、)海外でセレブに人気を博しているのだ的な売り文句と共に、突如として10万円を超える価格帯に現れたこの辺の時計ブランドさんたち。
強気な価格帯を見た僕は、へえー知らなかったけどきっと品質面でも人気面でもひとかたならぬものを持っているのだろうなあー、と受け止めました。僕の人間的な素直さを象徴するエピソードであります。
その後、この辺の新興ブランドさんたちは、一体どうしてるんでしょうか？あんまり見かけなくなってきた気がします。クラウドファンデングであらかじめ資金を調達したマイクロブランド勢に押されて青色吐息ではなかろうか…と、勝手に想像しています。
んで、楽天市場を眺めていたところ、定価と売ってる値段を比べると、がっくーんと下がっているものが目につきまして。
あの頃は高くてスルーしちゃったけれど、この値段だったら検討対象に入ってくるかもしれない。
ということで、以下いくつかピックアップしてみたので、共有させていただきます。
1. ガガミラノ マヌアーレ40mm ホノルル限定300本
定価143,000円→41,000円
ダブルリスティング界を代表する男・本田氏の両腕を飾っていたガガミラノ。
ええーホノルル限定品がこの値段でー。文字盤六時位置に鎮座するHonoluluの文字が貴方の腕元にハワイの空気をお届けすること請け合いであります。
なお、ガガミラノさんはいずれも値段が下がっているみたいなので、中古相場との差が縮まっている印象です。もし中古品を検討されている方がいたら、新品も覗いてみることをお勧めします。
個人的には、いまガガミラノも面白いんじゃないかと思ってます。
2. ボンバーグ BOLT68
定価140,800円→39,800円
ハンバーグ、じゃなかったボンバーグさんは、2012年に創業したスイスの時計ブランド。このBOLT68シリーズは同社のフラッグシップで、時計本体を取り外して懐中時計やデスクウォッチにもなる3WAY仕様。
この値段なら、正直興味あります。他にもスカルモチーフとかネオンカラーとか、結構面白い。
懐中時計にトランスフォームするのはカッコ良いですよねえ。ボヴェとかにもあったと思いますけれど、とても手が出せないから。
問題は、ケース径45mm、ケース厚み16mmと巨大で分厚いこと。そして、写真を見ただけですが、ベルトも分厚いのでね、腕に載せたらどエライことになりそう。僕の尺骨茎状突起の下側(=手側)のスペースで足りるかしら。
3. N.O.A
上のスクリーンショット1番上の、IRISの場合は、定価156,200円→51,000円
ブランド名の由来はNONE OF ANYONE略してN.O.A。イタリア人の祖父とスイスで時計メーカーの下請け会社を経営していた一族を祖母に持つ方が創業したとか、血筋にまつわるストーリーがあった記憶があります。(僕のうろ覚えの記憶ですので、違ったらすいません)
当時、3D文字盤の特許を申請中なことを売りにしていた記憶があります。I.T.AさんやらTendenceさんと3Dデザインの本家を争ってるんだなーと思ってました。
確かユーロパッションさんが代理店だったはずなんですけど、いつのまにか取扱ブランド一覧からは姿を消してしまった。
コレ、僕は持ってます。旅先で、当時の為替レートで14万円程度だった。購入後1年くらいで電池が液漏れしてムーブメントが駄目になってしまった。
RONDAのクオーツをポン載せしていることを知り、コンニャロふざけやがってとヤケクソで自分でムーブメントを載せ替えてしまった。結果、文字盤はボロボロ、秒針は曲がったけれど、僕の愛着は増しました。
4. ブレラオロロジ
この、いかにもブレラオロロジっぽいやつを例にとってみますと、定価146,300円→67,100円。
でもブレラオロロジさん、ホントに突如として現れませんでした？六本木ヒルズだかミッドタウン界隈に。ある日突然。
本当はウブロのビッグバンが欲しいんだけど買えないおじさんたちが代替品的に買ってるのかなあ〜、と思ってました。僕の極個人的な感想です。僕の周囲にいらっしゃったブレラオロロジを着けてた方に個人的な恨みなどといった負の感情を抱いていたわけではありません。
5. シャイノラ
このThe Runwellというやつは、定価91,000円→49,390円
アメリカの自動車産業と共にこの世の春を謳歌し、衰退してしまった街デトロイト。そのデトロイトにものづくりを復活させるという崇高な志を掲げた会社。
こちら、僕も一本持ってます。ブレーカーマンクロノグラフというモデル名だったかな。ハワイのノードストロームラックで5万円くらいで購入しました。
購入後1年くらいで止まるようになり、修理に。すると、あるはずのないネジが文字盤とムーブメントの間に転がっていると言われ、ムーブメント載せ替えの刑になったのでした。
もう腹が立って腹が立って。シャイノラ、じゃなかった、さいなら、したろうかと思いましたが、気に入っていたのとノードストロームラックで定価より40%引きで買えていたので、修理代入れても定価より安いと言い聞かせて修理しました。
以上、僕の中で一時期話題になっていた新興ブランドの定価と2020年8月15日現在の楽天市場での価格を比べてみた、でした。
念のためですが、わたくし時計業界のインサイダーでもなんでもありませんので、この辺のブランドさんたちの現在の立ち位置は把握していません。
単に楽天市場を覗いて素人がピイピイ囀ってるだけです。あと、定価と書いてますけどメーカーの希望小売価格なのか販売店さんが載せてる参考価格なのかはわかりません。
なのでね、おおらかな気持ちで読み飛ばしていただけば幸いであります。
それではまた。シャイノラ、シャイナラ、さいなら〜
コメント