腕時計に興味を持ち始めでしばらく経つと、アンティークやビンテージ品が視界に入ってくるようになります。オークションや中古委託販売サイトを眺めていて、おやこんなの見たことないぞカッコいいじゃないか…!、とひとりにわかに色めき立つ。誰もが通る道ではないかと想像します。

んで、そんな目に飛び込んできて、一体なんなのかと首を捻ることになるもののひとつが、「腕時計にコンバートした懐中時計」ではないでしょうか。

懐中時計のケースにラグを溶接でくっ付けて腕時計ベルトを装着できるようにしたものや、懐中時計の中身を取り出してサイズの合うケースに押し込んだもの。たいがい、おしゃれな英字新聞を背景に商品写真が撮られています。

僕は手に入れた経験がないのでホントがどうかわかりませんが、そういった懐中時計からのコンバート品はメーカー修理は当然のこと、街の時計屋さんでも修理を受け付けてくれるところはあんまりないので購入に当たっては注意が必要、というのをどこかで読んだか聞いたことがあります。

前述のとおり、僕は入手した経験がありません。たいがい英字新聞を背景にしていて、映り込んでいる小物もやたらめったらお洒落。そういうのにはわたくしの危険センサーが反応する。超有名ブランドなんだから懐中時計のままでもそれなりに価値つきそうなのに、わざわざ後戻りのできない加工をしちゃうのがアヤシイ。文字盤がゴチャゴチャしているのがアヤシイ。そもそも英字新聞がアヤシイ。個人の感想であります。英字新聞に恨みはないのだけど。

とまあ、アヤシイアヤシイぞともごもご口の中で唱えつつも、懐中時計であれば腕時計ではとても手が出せそうにない名門メーカー製のものが買えそうで気持ちがグラつく夜もある。半眼でちらちらっと眺めてきました。

そんな中、以前makuakeで見かけた、udemaciさんというのは面白いなあと思いました↓。

懐中時計を裏蓋側から4つの爪でグワシと掴み、腕時計ベルトを装着できるようにする、というもの。が、懐中時計をガチっと挟むのがなんか強引で心配。ライブ会場で音楽に合わせて腕を振ったら飛んでいきやしないか。躊躇しているうちに売り切れていました。


でね、今般、楽天市場のちょっと面白い時計屋さんこと加坪屋さんのメールマガジンで大変興味深い製品の存在を知りました。このにわかに昂った気持ちを落ち着かせるためにも、この場を借りて紹介させてください。

モントルロロイの復刻ミリタリーウォッチ。


モントルロロイさんは由緒正しい銀座の村松時計店の流れを汲んでいるそうですが、わたくし不勉強にてよく知りません。皇室の記念ウォッチをヤフオク!で見かけたことがあるくらい。オリジナルウォッチを製作されているそうです。

写真は加坪屋さんの商品ページの方が分かりやすいと思いますので、そちらもリンクを載せておきます↓。


加坪屋さんの写真を見たところ、懐中時計本体を枠と引き通しタイプのベルトで押さえるだけなんですね。

FullSizeRender
12時位置に懐中時計の竜頭を通して、6時位置は固定式のラグとベルトで押さえる、ということかな。

シンプルだけど両面から押さえるのでグラつきはあんまりないのかも。直径と厚みが鍵でしょうな。懐中時計本体にはダメージもなさそう。ナイスアイディア。くっそーその手があったか!、とわたくし膝を打ちました。これはノーベル賞ですよ。モントルロロイさんおめでとうございます。

これ何が素晴らしいって、直径と厚みが合えば他の懐中時計にも使えそうですね。ケース径が46mm、厚みが14mmということで、たぶん懐中時計本体はそれより一回り小さくないとフィットしないと想像しますが、合うものを探す楽しみもありそう。ケースだけ売ってくれないかしら。3000円くらいで。


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