最近読んだ本・和田竜「のぼうの城」

和田竜「のぼうの城」を読みました。




数日前に、日経新聞で大和証券の偉い人が同書の抜粋をいつも持ち歩いている、と書いてあったのをたまたま眺めて、タイトルは映画化かなんかで耳にしたことあったけれども未読であったので。つーか、証券会社の人間が「座右の銘が正義です」(意訳)だなんてよくもまあ口にしたな!証券会社の人が偉そうに正義を語るだなんてちゃんちゃらおかしいじゃないか、と思ったので。


上巻がアンリミテッド対象、まんまと下巻を買いました。ずるいじゃないか。Kindleには策士がいますぞ!わたしは2週間に一度はkindleのマーケティング戦略にはシャッポを脱いでおります。

で、「のぼうの城」の話でした。さらさら読みやすく、1日で上下巻読み終えました。

やはり胸熱展開は大和証券の偉い人が日経新聞で触れておられた箇所で、そろそろ来るな、来るぞ来るぞ、と思いながらページをめくりました。ああー来ちゃったー、と。そして、あいつネタバレやりやがってよ、と大和証券の偉い方に向かって胸のうちで舌打ちしました。それから、ハァ〜ネタバレに正義があるんですかあ〜、と大和証券の偉い人を胸のうちでひとしきり罵りました。

いやね、上下巻通していちばんの盛り上がりを同小説のいちばんの肝の部分を、この大和証券の偉い方は自分の精神性の高尚さをアピールするための踏み台として使っている、こういう人が部下の功績を自然に自分のものとしますよ。おそらく無自覚に、イノセントに。そういう人が自分のことを正義だと信じ込んで権力を振るう会社。ひええー

でも面白かったです。読んでよかった。上下巻に分かれているし、分量もそれなりにあったはず。すぐ読み終えたのは、文章になんというか熱量があまりなくて、さらっと読みやすかったのかな。気持ちが萎えている時には骨太な本は読み進められないんですけど、そういうこともない。

歴史小説って、年表的な背景の説明とかも必要ですし、本書にもそういうのもしっかり含まれていたんだけど、特に引っかからなかった。これはすごいことですよ。僕は不勉強ゆえ全然秀吉の北条攻めのあたりは知らなかったんですけど、すんなり頭に入りました。いや、知らないというか、恥を忍んで申し上げると、僕は織田信長以下戦国武将全員が女体化したラブコメライトノベルで織田信長〜関ヶ原の戦いまでを学んだクチですので、日本史とは違う歴史が脳内に刷り込まれていた人間。その辺の先入観がやや邪魔をしました。えー石田三成って女の子じゃないの?あれれー大谷吉継って女の子じゃないの?織田信長(♀)が、死んでる…だと…?、つって。にしても日本史、登場人物みんなおじさんだったなんて…。誰が読むの?うふふふ。なので、本書は日本史知らない人の方が、なお楽しく読めると思います。

今日はモーリスラクロア アイコンクオーツ 42mm


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